【お寺で葬儀式】のご案内①

重要なお知らせ

 先日、当正安寺に於いて本年5軒目の【寺院葬】をお勤めさせていただきました。
 善し悪しとは別に、少子高齢化のみならず、社会情勢や地域文化、あるいは冠婚葬祭に対する個々の思慮の変化等にもより、葬儀式に対する既成概念も随分と流動的になってまいりました。
 葬儀式は「こうでなければならない」から「このような方法の見送り方もある」という当然の思慮にやっと到ったともいえます。
 正安寺では以前よりご逝去された故人のご家庭から、ご連絡をいただいた場合、まず大凡の希望の日程をお伺いした後、近時に正安寺まで来山を御願いし、山主ご住職と綿密に打ち合わせをしていただく方式をとらせていただいており、これを「お告げ」(おつげ)と称しております。
 まず、檀信徒家それぞれの家庭、仕事、個々の立場等、諸事情にもより葬儀式も様々であることを知っていただき、たとえ僅かでも喪主家の負担を、身心ともに軽減させるべく、様々な方法を提示させていただき、その一つとして【寺院葬】を提案してまいりました。
 ただし実際には、この「お告げ」の際、既に葬祭業者や葬祭ホールを予約済みのご家庭も多く、お話しさせていただくと、「そのような方法があるとは知らなかった」とのご意見もあり、まれではありますが、「葬祭場にこれだけかかるから、お寺の御布施はこの位にしてくれ」とおっしゃられるご家庭もございます。
 正安寺での【寺院葬】であれば、祭壇料は不要であり、お花飾りを敢えてせずとも充分に厳かなもとで、葬送の儀式がお勤めできることを、より多くの檀信徒他、皆様方に知っていただき、葬儀式をお勤めする際、当然の選択肢の一つに加えていただけるよう、山主住職自ら寺院葬を専門とする業者と納得のいくまで打ち合わせをし、信頼のできる2社を選定業者としたところでもあります。
 今回は選定業者の一つである【お寺でおみおくり】による、正安寺での葬送の儀式を、次回は【碧維(あおい)】による儀式の様子をご紹介させていただきたいと存じます。
正安寺大玄関内にてお見舞受付を設け、お見舞い焼香の方々には、これより畳廊下を進んでいただき、故人のお祀りされている法堂にてご焼香、帰山へと進行される。
先日の【寺院葬】では、敢えて別に花祭壇を設けることなく、正安寺の須弥壇を荘厳としたお飾りのもと、厳かなお勤めが行われました。
お斉(おとき)の席、いわゆる葬儀式他ご法事の際に設ける会食の席を設斉(せっさい)、あるいは灰寄せ(はいよせ)等地域にもより様々に呼称されますが、故人を偲ぶべき厳かさも漂う場として正安寺内の【瑞光蔵】(ずいこうぞう)にてお勤めされました。また、選定業者は食事の内容についても喪主家の要望に添うて、様々な工夫や種類を取り揃えております。