講座(2) 葬儀式の内容「本葬儀⑦」

仏の教え

⑤「山頭念誦」(さんとうねんじゅ)の山頭とは葬場、現代の墓所のことで、引導法語の後に埋葬される故人に対して再度、念じ読誦される文言は次のような内容となります。

 「この日、ここに、新たに今生の世を了じて本元に帰された故人は、静かなる仏の世界に向かわれました。そこで古来の定めにしたがって、埋葬をいたします。長いようでも短くもある、百年にも満たぬ、尊くも儚い一時の身ではありましたが、今はただ実直に仏のさとりの道へと赴いていただきます。それにつけても、善知識、善友である僧侶の方々に誓願をされ、既に仏の戒律を授けられ、仏の目覚めの位に入門された御霊の、いよいよ安らかなることを、御仏のたすけを仰ぎ念じます。」

 ここにおいて、墓所における法要をおわり、ご自宅に戻って初七日、あるいは四十九日(大練忌)の法要に移ります。